「年に数回、知らない人が働きに来てくれるのが面白い」しまなみ海道の猟師×ラーメン店が語る、新しい出会いと島ならではの働き方|愛媛県大三島・猪骨ラーメン

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瀬戸内海の青い海と、緑豊かな島々を繋ぐ「しまなみ海道」。そのほぼ中央に位置する愛媛県今治市の大三島(おおみしま)で、自ら山へ入って狩猟を行い、獲ったイノシシの骨から出汁をとる唯一無二の「猪骨(ししこつ)ラーメン」を提供しているのが、吉井涼(よしい・りょう)さんです。
東京で広告営業や店舗開発の会社員として約10年働いた後、猟師になるために大三島へ移住。狩猟とラーメン店という2つの顔を持つ吉井さんは、現在、お盆や年末年始などの繁忙期に「おてつたび」を活用し、全国から集まる参加者と一緒に店を切り盛りしています。
「募集を出して人が来てくれるというだけで、田舎ではすごいこと」と語る吉井さんに、移住の経緯から、島でのユニークな働き方、そしておてつたびを通じた温かい出会いについて伺いました。

目次

会社員から猟師へ。「山賊ダイアリー」が繋いだ大三島への移住

── 東京で会社員をされていた吉井さんが、大三島へ移住して「猟師×ラーメン店」を始められた経緯を教えてください。
きっかけは東日本大震災ですね。当時関東に住んでいたんですが、都会の食糧事情に危機感を持って、狩猟をやりたいと思ったんです。あと、漫画の『山賊ダイアリー』を読んで「自分もこの世界に挑戦してみたい!」と強く惹かれたのもありますし、昔から、自分の力で生きるようなサバイバルな世界に憧れがあったのも大きいです(笑)。
狩猟をやるなら西日本がいいと考えて移住先を探しました。大三島は全く縁もゆかりもない場所だったんですが、妻が「尾道のような都市部に近いところだったらいいよ」と言ってくれて、たまたまここに行き着いたんです。

── 移住後、すぐにラーメン店を始められたのですか?
いえ、最初は地域おこし協力隊として活動しながら、狩猟の技術を学んだりラーメン学校に通ったりしていました。狩猟だけでは食べていけないと思ったので、食べるのも好きだし、飲食ならいけるかなと思って。
試作を重ねて、移住から4年目の2018年に「猪骨ラーメン」をオープンし、今で9年目になります。

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「交通費」がネックになる島嶼部の採用。おてつたびがフィットした理由

── おてつたびを導入される前は、人材確保においてどのような課題がありましたか?
ここは大三島という島で、自然豊かで、のんびりとした穏やかな環境なんです。要するに田舎なんですよね。だから、通年で働いてくれるフルタイムのアルバイトは簡単には見つかりません。
うちの店は小さくて常勤で雇うほどの余裕もないので、人手が欲しいのはお盆、お正月、ゴールデンウィークの時期だけなんです。そういうスポットで来てくれる人がいればいいなとずっと思っていました。

── 短期のスキマバイトアプリなども増えていますが、そちらは検討されなかったのでしょうか?
この辺りだと、有名なスキマバイトアプリは正直使いづらいんです。一般的な短期求人サービスは交通費をこちらが支給しないといけない場合が多くて、島まで来てもらう交通費だけで足が出ちゃうんですよね。
その点「おてつたび」は、交通費が参加者の方の自己負担になる仕組みですよね。皆さん、島での滞在や旅自体を楽しみにして来てくれるので、うちとしても非常に受け入れやすいんです。たまたまうちの店の2階に泊まれるスペース(普段はギャラリーとして使用している6畳の個室)があったので、スポットで働きに来てもらうのにちょうどいいなと思って使い始めました。近所で導入しているお店(大三島の事業者)があったのも大きかったですね。

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事前に人となりが分かる。プロフィールの安心感

── 見知らぬ人が手伝いに来ることに、不安はありませんでしたか?
多少はありましたけど、正直なことを言うと、一般的な短期アルバイトを普通に募集して雇うよりも、すごくしっかりした方が来てくれているなと感じています。
おてつたびの応募者は、「なぜここに行きたいのか」という志望動機や自己PRなどのプロフィールを事前にきちんと書いて応募してきてくれます。わざわざ遠方から島まで来てくれるという時点でモチベーションが高いですし、事前に「こんな旅を楽しみたい」という人となりがしっかり分かるので、安心してお迎えできるんです。非常に助かっていますよ。

── 応募がたくさん来る中で、採用する際に重視しているポイントはありますか?
一番は日程が合うかどうかです。あとは、うちの仕事は基本立ち仕事で、お昼時の忙しいピークにパズルを組み合わせるように席を回さないといけないので、パッパッと動ける人がいいですね。普段から立ち仕事や、体を動かすことに慣れている人の方が、うちとしては助かりますね。
なので、プロフィールを拝見する時は、「飲食店などの接客経験があるか」「普段から立ち仕事や体を動かすことに慣れていそうか」といった点を、ひとつの判断基準として確認するようにしています。
あと、ここは本当に田舎で、冬なんかは近所の温浴施設に行って帰ってくるだけで徒歩だと往復30分以上かかってしまうので、車やバイクなど「現地での足(移動手段)」を持っている人を優先して選ぶようにはしています。

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1日3時間の短期集中。空いた時間は「島の観光」を自由に満喫

── おてつたびの方には、具体的にどのような業務をお願いしていますか?
お昼の営業(11:30〜14:30)の3時間だけ、ホール業務全般をお願いしています。配膳、下膳、お会計、食器の洗浄といった内容ですね。特に複雑なことはお願いしていないので、教えるのに苦労することはありません。一緒に気持ちよくお店を回してもらえたら嬉しいです。

── 1日3時間だけのお手伝いとなると、参加者の方は空き時間がかなりありますね。どのように過ごされているのでしょうか?
拘束時間が短いので、前の時間や後ろの時間で、皆さん思い思いに島の観光を満喫してくれています。最初に来てくれた方は高知の方からツーリングがてらバイクで島を回っていましたし、車で色んな絶景スポットに行っている方もいましたね。せっかく大三島まで来たんだから、存分に楽しんで帰ってほしいなと思います。

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捕らえた猪を処理する吉井さん

「取りたい時に人が来てくれる」。年に数回の新しい出会いも刺激に

── 実際に導入してみて、他の事業者様におてつたびをおすすめするとしたら、一番のポイントはどこだと思いますか?
やっぱり、「募集して人が来る」っていうこと自体が、田舎では本当にレアなことなんですよ。だから、「取りたい時に、取りたい人数を確保できる」というのは、非常に大きなメリットだと思います。
特にこの大三島のような島嶼部に限って言えば、外部から働きに来てくれるというのは本当に助かります。

以前は近所の知り合いに頼んだりもしていましたが、観光関係の仕事をしている人はみんな同じ時期(GWやお盆)が忙しいので、人手の取り合いになっちゃうんです。だから、島外から来てくれた方が助かりますし、なにより年に数回くらい、色んな地域から知らない人が来てお店を手伝ってくれるのって、純粋に面白いですよね。私たちにとってもいい刺激になっています。

── 今後もおてつたびを活用していきたいですか?
はい、ゴールデンウィークやお盆などにはぜひお願いしたいです。
現在は今治市の補助(※マッチング費用や保険料の補助)があるので非常に使いやすいです。今後もいろんな方と出会えるスポットとして活用していきたいですね。

【参加者の声】しまなみ海道の絶景と、猟師の職人技に感動!

実際に猪骨ラーメンでおてつたびに参加された方々のレビューからは、1日3時間というメリハリのある働き方と、大三島ならではの充実した観光体験の様子が伝わってきます。

▼ 業務内容・働きやすさについて
「お手伝い内容は注文から配膳下膳、皿洗い、お会計の一般的な飲食店の内容でした。1人で全部やるのではなく、お店の方と一緒に手分けをして助けてくださるのでとても働きやすかったです。業務後はおおいしい賄い(ラーメン)をいただけます!」(30代女性)

「1日3時間だけのお仕事なので、大三島の観光スポットや広島愛媛の県境、今治城の方まで観光に行くこともできました。このおてつたびは勤務時間が固定なので前後の時間は自由に使うことができます」(20代・30代女性)

▼ 地域との関わり・独自の体験について
「店主さんは毎日、住環境やお出かけスポットを気にかけてくださり、とても親切にしていただきました。猪の解体を見せてもらい、職人技を間近で見るという貴重な経験をさせてもらいました」(40代女性)

「大三島はもちろん、しまなみ海道の自然を十分に満喫できました。自家用車やバイクなど移動手段がある方がより楽しめると思います」(20代女性)


編集後記

瀬戸内海の穏やかな海風を感じながら、お昼の3時間だけラーメン店を支え、残りの時間は島を自由に満喫する。

大三島の「猪骨ラーメン」でのおてつたびは、他では味わえないメリハリと、ジビエや狩猟というディープな世界に触れられる特別な体験です。
吉井さん自身が移住者であるため、「将来的に田舎へ移住したい」「狩猟に興味がある」という方にとっては、店主と語り合い、リアルな体験談を聞ける貴重な機会になるはず。

しまなみ海道の絶景を駆け抜けながら、大三島でとびきり美味しい猪骨ラーメンの賄いを味わってみませんか?

▼ 施設・周辺情報

  • 施設名: 猪骨ラーメン
  • 所在地: 愛媛県今治市大三島町宮浦5516
  • 周辺スポット: 大山祇神社(徒歩すぐ)、海洋温浴施設マーレ・グラッシア大三島(車で4分)、伯方の塩 大三島工場(車で4分)
ラーメン店の店主とスタッフが並んでいる、シンプルでモダンな店内の写真。テーブルと椅子が整然と配置され、壁にはアートが飾られている。

ぜひ他のおてつたびの募集を覗いてみてください。

▼おてつたび公式サイトで、次の旅先を探してみる

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