ついに定年退職。
これからは「自分の好きなこと」をやってみたい。
長年勤めた職場を離れ、肩書きがなくなる60代。
これまでの環境から一歩離れると、
「自分は、別の場所でも通用するのだろうか」
そんな不安がふと湧いてくるかもしれません。
しかし、これまで積み重ねてきた経験こそが、
新しい挑戦の“土台”になります。
「セカンドライフを、どう生きるか?」
この問いに向き合うシニアの間で注目を集めているのが、
“働く旅”というスタイル、「おてつたび」です。
今回は、63歳でおてつたびに挑戦し、
その経験をきっかけに、ログハウス民泊事業を始めた
丸田昌司(マルタショウジ)さんにお話を伺いました。
シニア世代のおてつたび利用がまだ少ない時期に、
一歩を踏み出した先駆者でもあります。
経験を重ねた“今”だからこそ、
その挑戦には価値が生まれる
旅をしながら働く。そんな新しい生き方が、
あなたのセカンドライフを輝かせてくれるかもしれません。
1.「肩書きのない自分」で、何ができるか
ー丸田さんのこれまでのご経歴を教えてください。
現在67歳です。全日本空輸(ANA)で38年間勤めました。
退職後は茨城県鹿嶋市に移住し、現在は「民泊セカンドライフ」という民泊ログハウスを運営しています。
ーおてつたびを利用したきっかけは何ですか?
会社を辞めたあと、「自分の好きなことをやってみたい」と思ったんです。
でも、一般的な求人情報では、なかなか心が動かなかった。
タウンワークやハローワークのような仕事紹介は、
“場所・時間・時給”だけで決まる、通い前提のものばかり。
「収入を得る」ことが目的になっていて、僕はそれにワクワクしなかった。
そんな中、旅をしながら働けるスタイル「おてつたび」を知りました。
新聞で偶然目にしたとき、「これだ」と思ったんです。
行ったことのない場所に行き、やったことのない仕事に挑戦できる。
収入以上に、「経験」と「出会い」に価値がある──
おてつたびは、そんな体験の入り口でした。

2. 見知らぬ土地と人に、飛び込んでみる
ーおてつたび先では、どのような経験をされましたか?
最初に訪れたのは、千葉県市原市にある「光福禅寺」です。
掃除や草むしりをしながら、住職ご夫妻とお寺の役割について語り合いました。
地域の中でのお寺の存在に触れ、とても興味深い体験でした。

山梨県北杜市の「みずがき山 森の農園キャンプ場」では、
接客・清掃・ドラム缶風呂の火起こしなど、
まったく未経験の仕事にチャレンジ。
若者たちとの共同生活の中で、年齢を超えたつながりが生まれました。

山梨市の「カノハタ農園」では、シャインマスカットの摘粒作業を手伝いました
作物が育つ裏側には、想像以上の手間と労力があることを知ることができ、学びある経験となりました。
また、大学生・社会人・ミャンマー人と同じ宿舎で過ごし、国籍も世代も超えた交流がありました。
いまでも農園オーナーとはLINEでやりとりしています。

ー当時はシニア層の利用が少ない時期でしたが、不安はありませんでしたか?
63歳での初参加。周りは20代、30代の若者ばかりの環境ではありました。
でも、おてつたびは「働く」以上に、“経験”を買う場所だと思いました。お金のためではなく、
行ったことのない土地・やったことのない仕事に飛び込む。
その価値があったからこそ、不安よりも楽しさが勝りました。
ー今までとまったく違う世界に入ることに、躊躇いはありませんでしたか?
会社勤めの時代、私は「全日空の丸田です」と名乗れば通用する世界にいました。言ってみれば、肩書きで守られていたようなもの。でも、会社を辞めた瞬間、ただの“丸田”になる。
「猿は木から落ちても猿。でもサラリーマンは会社を辞めると“ただの人”」
私はこの言葉をよく使うのですが、まさにその状態になったのです。
会社の外には、まったく違う価値観がある。
それを知らずに生きていくのは、もったいないと感じたんです。


3. 人と出会い、自分を知る
ーおてつたびに参加して、どんなことを感じましたか?
一番感じたのは、「人と出会うことの面白さ」です。
おてつたびは、出会いの場を提供してくれます。
でもその先は、自分次第。
出会った相手と、どれだけ心を開いて向き合えるか。
どこで、いつ、誰と出会うか──
「人生は、人・場所・時(とき)で決まる」と改めて感じました。
ーシニア世代だからこその視点もありますか?
ありますね。生活のために働く必要がない人も多い。
だからこそ、「誰かの役に立ちたい」「自分を試したい」と思っている人が多いのではないでしょうか。
これまでの人生では、感謝されたり、認められたりする機会が少なかった人もいると思います。
それだけに、「ありがとう」と言われることが、心に残るんです。
おてつたびには、そういう瞬間がたくさんありました。

4.挑戦は、いつでも遅くない
ー最近、ログハウスの宿泊事業を始められたのですよね?
はい。昨年12月から「民泊セカンドライフ」をオープンしました。
2018年に鹿嶋市に移住して7年。家庭菜園やDIYもやり尽くして…
ですが、おてつたびの体験を通じて、
人と心を通わせる楽しさに気づきました。
そこで「次は人と出会える場所をつくりたい」と思ったんです。
だから思い切って、民泊を始めたんです。
クラウドファンディングに挑戦したり、SNSで発信したり、動画をつくったり……
まさか自分がそんなことをやるとは、夢にも思いませんでした。
でも、今は人と出会えるこの場が、本当に楽しい。
おてつたびで得たすべての経験が、今に活きていると感じます。

5.60歳からの挑戦だからこそ、価値がある
「会社を辞めたら、ただの人になる」
丸田さんの言葉には、長年働いてきたからこその実感がにじんでいます。
でも今は、自分の名前で人と出会い、学び、つながっています。
肩書きがなくなったからこそ、人生を豊かにできる。
63歳で始めたおてつたびが、
民泊という“次の挑戦”につながりました。
年齢ではなく、踏み出す意志が大切。
やってみたい気持ちがあるなら、遅すぎることはありません。
その一歩が、新しい景色を見せてくれるかもしれません。
気になったら、まずは登録だけでも!
あとがき:第二の人生としての「おてつたび」
2019年のサービス開始当初は、夏休みなどを活用した10〜20代の利用が中心でしたが、近年では、早期退職や地方移住を見据えた50代以上の利用も増加しています。

「年齢制限ありますか?」「シニアでも参加できますか?」と日頃から問い合わせをいただく事が多いのですが、50才以上の方も参加されてますよ!
おてつたびに興味があって挑戦したい!と思ってくださる方がいたら、貪欲にトライしていただきたいです。健康な体、前向きで誠実な心があれば問題なし!皆さんのお手伝いを必要としている方は全国にいらっしゃいます🗾





