人手不足に悩む酪農業。おてつたびを利用し、雇用の新しい形を探る【おてつたび/自治体連携×受入先インタビュー(北海道 別海町・株式会社mosir)】

北海道の東端にある別海町は、生乳生産量が日本一を誇る酪農の町です。北海道の中でも特に寒い地域のため、畑作はほぼ行われていません。桜が咲くのも遅く、桜前線が到達するのは毎年5月半ば頃です。

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2024年に別海町はおてつたびと連携。地域の事業者さまにサービスをご活用いただきました。今回は2024年2月におてつたびを利用した酪農を営む株式会社mosir(以下、モシリ)の代表・小林晴香さんにお話を伺います。

目次

小林さんのご経歴を教えてください

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現在44歳です。28歳の時に家業の酪農を継ぐために実家に戻ってきました。以前は家庭教師を派遣する会社や介護福祉士として働いていましたが、体を動かして動物と一緒に仕事をすることに魅力を感じてUターンしたんです。今は、4歳と2歳の双子の男の子を育てながら酪農場を経営しています。

モシリはどんな酪農場ですか?

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現在、モシリでは女性の従業員が3名、女性のパートさんが2名が活躍しています。夫は別の仕事をしていて、牧場には関わっていません。酪農って夫婦でやることが多いので、まさか自分が社長になって継ぐとは思っていなかったですね。

土地面積は約100ヘクタールで、飼っている牛は約220頭です。生乳生乳を年間で1,200トンくらい出荷しています。力仕事は男性には敵わない部分があるので、機械化も進めながら、従業員が無理なく働ける環境づくりを意識してきました。

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おてつたびを利用した背景

人材確保についてはずっと悩んでいました。ホームページに求人情報を出しても、なかなか人が集まらなくて。喉から手が出るくらい人手が欲しい!という感じでした。同業者と顔を合わせても「従業員が見つからない」って会話が常にあるくらいでしたね。

そんな時、別海町役場の方から「おてつたびというサービスを使ってみませんか」と声をかけていただいたんです。このまま黙って応募者を待つより、こちらからも何かやった方が可能性がある!と思い、おてつたび利用することにしました。

おてつたびを利用した感想

求人を出すにあたり、おてつたびの担当者さんと一緒に「どんな人に来てもらいたい?」「どんな文章だったら想いが届くかな?」と考えながら募集ページを作りました。

ページを公開するとすぐに7名程から応募があり、慌てて選考しました。3,000名以上の方が募集ページを見て下さったようで、とても驚きましたね!どの方にするか迷ってしまったので、最初に応募してくれた大学4年生の男性に決めました。既に就職先が決まっている方だったので、今すぐ就農に繋げるのは難しいんだろうなと思いましたが、まずは外の人に酪農の現場を知ってもらうきっかけになればと思いました。

参加者さんには仔牛のお世話と牛舎の掃除などをお願いしました。スタッフと一緒に1日6時間程度、5日間お手伝いしていただきました。牛の出産にも立ち会ってもらえて、貴重な経験ができたと喜んでいただけました。

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おてつたびに参加した大学生

初めての受け入れだったので、手探りなところもありました。700kg近くある大きな牛の横に立つ作業もあるのですが、牛に蹴られたりすると骨折してしまうこともあるので、参加者が怪我をしないように作業中は常に気を配っていました。

おてつたびを利用してよかったところ

お手伝いいただいてとても助かりましたが、今回はスケジュールが短かったので「酪農体験」の要素が強かったかなと感じています。次は長期間の募集を出してみるのもいいかもなと思っています。

今回のおてつたびでは、人手不足解消以外にさまざまな効果がありました。まず従業員のモチベーションが上がったと感じています。酪農の仕事って、餌をあげて掃除をして……と365日同じでマンネリになりがちなんです。外の人が来て、興味を持って質問してくれたので私たちの刺激になりました。

また、消費者に直接出会えたのも嬉しかったです。私たちは普段、牛乳を工場に出荷しているので、消費者の顔を見ることがないんですよね。だからこそ生産者と消費者がお互いを知ることができるのも魅力のひとつだと感じました。

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うちの子どもたちも参加者との交流をすごく楽しんでいました。酪農は動物相手の仕事なので、旅行などにあまり行けないんですよね。だからこそ外の人にたくさん来てもらって、経験を話してもらうことで「世界はこんなに広いんだ」と感じてもらえたら嬉しいですね。こうやってさまざまな地域の人と繋がれるのは、地方の町にとってはすごくいいことだなと思いました。

今後、取り組んでいきたいこと

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酪農業は人手不足で悩んでいるところが多いと思います。実はおてつたびを利用するタイミングで、地元の女性がひとり入社してくれて、今のところは仕事も順調に回るようになりました。

でも、地域としてどんどん過疎に向かっているのは事実なので、私自身もいろいろな雇用の方法を考えていきたいです。そうしないと、いつまでたっても別海町に人は来ないと思うんです。

酪農という仕事は初心者には難しいところもありますが、せっかくおてつたびといういいシステムがあるんだから、もうちょっと関わりやすい仕事を作り出す努力をしないとな、と今回の受け入れで感じました。

酪農をやりたい人を受け身で待っているだけではなく、こちらも新しい関わり方を作り出し、いろんな人に来てもらい、お互い刺激し合って循環するような世界が広がるといいですよね。これからもおてつたびを使って模索していきたいと思っています。

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